エランセ(コラーゲンブースト注射):Ellanse

日本ではほとんど行われていないけれど、世界的にはスタンダードなメニューとなっているものはいくつか存在します。その代表格が『Ellanse(エランセ)』という製品です。

欧米やアジア諸国では非常に高い人気を誇る注入剤であるエランセは、日本にももちろんかなり前に「上陸」しておりました。しかし、残念ながら日本では人気化することはなく、むしろほとんど扱われることはないいわば「お蔵入り」の治療となってしまっていて、海外のトレンドから日本の美容医療が大きく差が開いてしまっている治療の代表的存在となっていました。

このような結果になってしまっていた原因は、日本初上陸時に製剤の特性を日本人医師に伝えきれることができなかったという背景があると思います。エランセをヒアルロン酸よりも長持ち、もしくはヒアルロン酸よりも移動しにくいという観点でメリットと考えると「すぐに溶かすことができない」という点を考えるとあまりエランセの魅力を感じることができません。

しかし、エランセの最大の魅力であり世界中の医師が大きなメリットと捉えている特徴はそれではなく、『自分自身のコラーゲンを増加させる刺激を与える製剤』であるということです。広く均一に薄く注入することで、1か月、2か月、3カ月と自己のコラーゲン増生が刺激され続け、引き締まり肌質にハリがでて若返りつづけます。海外ではこの新たなジャンルの製剤を、Bio-stimulator(バイオスティミュレーター) もしくはcollagen booster(コラーゲンブースター)と呼んでおります。2017年に当院でも開始して以来、非常に人気の高い治療の一つです。

自身のコラーゲン増生を刺激する治療は血小板を用いたPRPという治療や、当院でも盛んに行っていた自己脂肪幹細胞由来サイトカイン療法。このようなやや手間とコストのかかる再生医療のような治療が日本では活発に行われてきました。これら治療よりもより確実に、より手軽にコラーゲン増生を引き起こすことができることが世界的に注目を集めた理由でしょう。


マレーシアのDr.Limのclique clinicにて

4年半ほど前に世界的にも著名なマレーシアのDr.Limのクリニックに訪れた時、「バイオスティミュレーター製剤は何をつかっているんだい?」と尋ねられた時、そのような概念が日本にはないことから「??それはいったいなんだい??」となったことがあります。
Dr.Lim自身も日本がそのような現状であったことは知らなかったようで驚いた顔をされたことを思い出します。このバイオスティミュレーターという概念を日本で安全に普及するためには様々な問題点を解決しなければならないと感じていたため、様々な準備を行いながら韓国で最もこの治療を行っている著名なDr.Choiのクリニックにも訪問し、ディスカッションを重ねてきました。


韓国のDr.Choiのクリニックにて

エランセはスレッドリフトや外科手術などでも使用されている吸収性の糸でも使われている安全性が確立している素材、PCLという微粒子で構成されています。1年半ほどで完全に吸収されていき、異物として残ることはない製剤です。しかし、ヒアルロン酸のように即座に溶かすことはできません。
世界的にはエランセは2通りの使われ方をしております。

  • 従来のヒアルロン酸と同様のボリュームアップを目的とした充填剤としての使用。
  • バイオスティミュレーターとして細かく広く均一に注入して、肌質の改善と引き締めをじっくり起こしていく目的での使用。

①での使用方法は私は安易に日本の方には行わないほうが良いと思っております。どんなエキスパートの先生がヒアルロン酸治療を行ったとしても何百~何千人も治療を行うと、「自分が思っていた変化と違ったので溶かしたい」という要望をもつ人をゼロにはできません。この場合にはエランセの特徴である溶解剤がないというデメリットの方が大きくなってしまいます。

一方で、②のコラーゲン増生目的での注入を行う分にはそもそも「溶かしたいというシチュエーションが生まれない」と、Dr.ChoiもDr.Limも自信をもって話しておられましたし、私もそのように感じます。そうなるとエランセの唯一の溶解剤がないというデメリットは考える必要がなくなり、大きなメリットであるコラーゲン増生効果のみのメリットを実感することができるというわけです。

しかしここで注意が必要なのは、「高い注入技術を要する」という点です。不均一にならないようにある程度浅すぎない深さに均等に注入してくる繊細さが必要です。それは②の入れ方自体がもともとはメーカーサイドが推奨していた入れ方ではなく、注入技術に定評のある各国のドクター達によって開発され発展してきたという経緯から考えても当然かもしれません。

日本では最も多くの治療件数を実施

吸収性の素材のPCL(ポリカプロラクトン)が主成分の注入剤で、海外ではそのコラーゲン造成能力の高さから非常に人気の高い製品です。当院では2017年より数多くのエランセによる治療を行っており、これまで橋本院長は2500本を超えるエランセを使用してきました。(日本人医師では2位以下を大きく引き離してトップの使用量とメーカーより認定)

高い注入技術が必要

エランセのコラーゲンブースターとしての役割を最大限に生かすため、特注の注入針(カニューレ)を用いて独自の注入方法で治療を行います。ヒアルロン酸のようにボリュームの補充を狙う訳ではなく、ご自身のコラーゲン生成を一年近くにわたり促してくれるためます。ハリと引き締まり感が加わり非常に自然な仕上がりが特徴です。

施術前
施術前
エランセ(コラーゲンブースト注射)
施術後
施術後
治療後2ヶ月
施術前
施術前
額の凹凸と小じわ解消
施術後
施術後

以下のような方にお勧めです

橋本院長のエランセについての取材記事

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