こんにちは。Skinfinity Clinic院長の橋本です。今回は非常に多くいただくご相談の中でも、「上まぶたのタルミ」に関してお話させて頂きます。
加齢とともにお顔の皮膚は緩みや伸びを生じてきて、タルミを感じるようになってきます。その中でも上まぶたは元々非常に皮膚が薄くタルミを生じやすいのに加えて、視野を妨げる重みとなってしまうために比較的早い段階で症状を自覚しやすい部位です。
元々スッキリとした上まぶただった方でも、タルミがまつ毛付近に押し寄せてくることによって腫れぼったい印象や二重幅が狭くなってしまうなどの症状がでることによって、目元の印象がかなり変化してきます。これは周囲の人からすると「加齢変化」という印象をもたらす大きな要因の一つです。
上まぶたにタルミが出た場合、この症状を改善する方法としてご自宅でできることは残念ながらありません。マッサージや美顔器、化粧品などで伸びて余ってしまった皮膚をなくすことができないためです。
美容医療の力を持っても、この薄く真皮がほとんどない皮膚に対して引き締め系のレーザー治療でなかなか効果を出すことが難しい部位ですので、様々なメニューが登場しては消えていった領域でもあります。私は長年この症状に対してあらゆる可能性のある治療に関する情報を収集して、試行錯誤もして参りました。
現状では当院で提供している上まぶたのタルミ治療は、①ダウンタイムのないマシン系治療、②ダウンタイムのあるマシン系治療、③手術による治療の3パターンです。
②のダウンタイムのあるマシン系の治療は「プラズマリフト」という治療ですが、ドット状に表面からプラズマというエネルギーで皮膚の引き締めを行う治療です。ダウンタイムは1週間とその後のしばらくの色素沈着のリスクはありますが、マシン系の引き締めとしては最高峰の結果が出る治療です。薄い皮膚に引き締め効果を出すのは至難の業で、なかなか効果的なマシンが登場してこなかったジャンルですが、素晴らしい引き締まり効果を発揮する治療です。こちらの詳細は過去の記事を参照ください。
③の手術による治療は当院がこの10年以上数多く行ってきた眉下切開手術です。タルミをゼロにする設計で余分な皮膚を取り除くことができますし、二重のラインや目元の印象などは以前のまま再現される自然さが魅力です。こちらの詳細も過去の記事を参照ください。
しかしながら、お仕事の都合や周囲の人にばれるのは困るなどの理由で、手術やプラズマリフトなどのダウンタイムを伴う治療を選択することができないというお客様も多くいらっしゃいます。その場合に当院で最も多くの方に受けて頂いているのが、ウルトラフォマーMPTというマシンの中でも2mmというまぶた専用のカートリッジを用いた「MPTアイリフト」という治療です。
ウルトラフォーマーはHIFU(ハイフ)系マシンですが、その最新機種がウルトラフォーマーMPTです。この機種の2mmカートリッジは特に特筆すべきもので、上下まぶたのタルミ改善を狙った照射をしっかりと行うことができる唯一のハイフ系マシンと言えます。
上まぶたの照射は眼球への影響が懸念される部位ですので、必ず医師による照射が必須です。なおかつ、引き締まりにくい上下のまぶたに対しては、通常とは異なる照射方法を行う必要もあります。他のクリニックではあまり目元をハイフ系マシンで引き締めるというメニューを見かけない理由はこういった理由があります。
ハイフというエネルギー発生メカニズムの最大の利点は、皮膚表面へのダメージが一切ないということですので、ダウンタイムなしに引き締めを期待できるという点が評価されています。プラズマリフトよりは引き締まりの強さや効果持続はやや劣りますが、その分続けやすいという点もまた大きなメリットです。
治療前後のお写真を比較してみます。こちらは1回の照射前後の比較で、左が治療前で右が治療後2週間です。二重ライン上に押し寄せてきているタルミが膨らみを作り、腫れぼったい印象がありましたが、治療後にはスッキリとした印象になっています。さらに、二重まぶたのライン幅もタルミによって狭められていましたが、広がっています。
プラズマリフトの場合には半年~1年に1回ほどは効果持続を感じますが、それと比較するとやや持続は劣ります。より安定して持続させるために初めのうちは2~4か月に1回のペースで継続することをお勧めしております。
処置時間は10分程度と短く、比較的即効性も感じます。大切なご用事や撮影前などにもよく用いられるメニューです。タルミは進行していきますので、タルミ予防いう意味でも年に1度程度照射するのもおすすめしております。当院ではアイリフトに限らず、ウルトラフォーマーMPTの照射は医師のみが行っております。