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ダーマペン4

ダーマペン4による『重度クレーター状ニキビ痕』の治療について2021.11.17

Skinfinity clinic院長の橋本です。

若い頃のニキビによってクレーター状のニキビ痕が蓄積してしまい、あらゆる治療を行っても一向に良くならずに悩んでいるという人は非常に多くいらっしゃいます。

私がまだ医師としても駆け出しの頃、「何をやっても良くならないので、もうあきらめてます・・」などと表情を曇らせながらニキビ痕のお話をするお客様の顔を拝見することも多く、胸が締め付けられるようなやるせない気持ちになったことを今でも思い出します。

この症状を何としてでも効率よく改善させていきたい・・・。そんな思いを心のどこかに常に持ち続け、クレーター状のニキビ痕に対して様々なレーザー治療やその他の有効とされるマシン等を使い、長年試行錯誤を繰り返してまいりました。

フラクショナルレーザーやニードルRFのようなマシンやサブシジョンのテクニックなどを用いて、それなりに以前より効果を出せるような状態になっていましたが、ダウンタイムの長さやその後の色素沈着のリスク、そして結果を実感するまでに要する回数の多さがネックとなり、かなり根気よく治療出来る人のみが満足のいく結果を得られるという部分からは抜け出せずにいました。

進化型マイクロニードリング『ダーマペン4』との出会い

そんな中、2018年に「マイクロニードリング」という、針を使用して肌に再生のきっかけを与える治療の最新型マシンが海外でリリースされたという情報を頂きました。これがそれまでのダーマペン3を大幅に進化・改良したダーマペン4というマシンです。

ダーマペン3までのマイクロニードリングというジャンルはダーマローラーを筆頭にして、ごくごく限られた一部のクリニックでしか実施されていなかった、とても一般的とは言えないものでした。長すぎるダウンタイムがその理由です。

しかしダーマペン4という自信作を開発した開発元のdermapenworld社(オーストラリア)の代表のStane社長から、「日本国内での普及に向けて理論と正しい技術を広める日本人ただ1人の指導医として活動して欲しい」とのありがたいご依頼をいただいたのがダーマペン4との出会いでした。

当時の様子はこちら

ダーマペン4によりクレーター状ニキビ痕の治療は大幅に進化

クレーター状ニキビ痕に対する治療はダーマペン4の登場により、それまでのレーザー治療から治療法が大きく様変わりしました。ダーマペン4を日本で初めて私が開始して以来、当院ではこれらの症状に対してフラクショナルレーザーおよびニードルRFといったそれまで主力として使用していた治療を行うことが一切なくなりました。

その理由はダウンタイムの大幅な短縮、そして治療効率の大幅な向上にあります。クレーター治療に特化した特別なダーマペン4の治療手技に加えて、最適な併用薬剤の発見などにより、かつてのニキビ痕クレーター治療を大きく進化させることができました。

多くの方にクレーター状ニキビ痕の治療を受けて頂くようになり、レーザー治療などと比較したその満足度の高さを私自身も肌で感じるようになっていきました。それと同時に、

「これまであらゆる治療を受けても一向によくならずに半ばあきらめていた多くの人たちに、新たに開発されたこの治療を正確に評価していただきたい」

そんな思いを抱くようになりました。

事実をありのままに発信するには

これまでのようにモニター様を募集してビフォーアフター写真を掲載したところで、今までも何度も見たことがあるような、ありきたりな症例写真となってしまいます。日本中のクリニックのホームページには、素晴らしい変化を遂げたようにみえるフラクショナルレーザーの症例写真などはすでにあふれかえっている状況だったのです。

コロナウイルスのワクチンでもクローズアップされましたが、優れた治療なのかどうかは「有効率」が非常に重要です。

50%の人しかコロナウイルス感染から身を守ることができない中国製のワクチンよりも、97%の人をコロナウイルス感染から身を守ることができるファイザー製やモデルナ製のワクチンの方が優れた治療なのです。

例えばフラクショナルレーザーを100人受けて頂き、たった1人が素晴らしい変化をとらえたビフォーアフター写真が撮ることが出来た場合、有効率が1%であったとしても非常に魅力的な治療に映ってしまいます。

症例写真というのはそれほどまでにインパクトは大きく、お客様の心を動かしやすいのと同時に、判断をミスリードする威力を持っているという怖さも兼ね備えているのです。

クレーター状ニキビ痕治療の新たな選択肢の一つとして、ダーマペン4という可能性にあふれた治療が確立された事実をより多くの人に知って頂くために、「Twitterモニター」という前代未聞の試みを2021年2月に企画して実施しました。

ダーマペン4によるクレーター状ニキビ痕治療、Twitterモニター

Twitter上で、これまであらゆる治療を行っても改善が見られなかった「重度」のクレーター状ニキビ痕でお悩みの方を募集致しました。いわゆるインフルエンサーのような方から無料での治療をご希望する多数のご応募も頂きましたが、正確な情報発信が困難なため今回はこのような方はモニター様からは除外させて頂きました。

ある程度しっかりと料金をお支払い頂かないと、正直な感想を頂くことは不可能となるためです。

併用薬剤は現時点で私が見つけた中では最も効率的な「アムニオジェニックス」という新薬を使用しております。(アムニオジェニックスを併用すると効率が1~2割増しになるような印象を私は持っていますが、的確なニードリング技術が最も重要なことは言うまでもありません。ベネブなどの成長因子製剤でも的確なニードリング技術で行えば十分に結果は得られています。)

5名の方に対してまずは2月から治療をスタート致しまして、数ヶ月後に3名の方を追加募集しました。合計8名の方にTwitterモニター様としての治療を受けて頂きました。

モニター様にお願いしたことは以下の点です

実際のTwitter募集内容はこちら

この企画で期待できるのは、クリニック側が操作できない価値の高い正確な感想と経過を知ることができ、最終的に8名の方がどの程度満足の行く結果を得られるのかという、いわば「有効率」を客観的に算出できるというものでした。

Twitterモニター様の治療開始から10ヶ月

2月から開始したこの企画は、それぞれのモニター様が各治療を受ける度に貴重な感想を沿えていただきお写真をTwitter上にわかりやすく公開してくださいました。多くの同じ症状をもつ方にとって大変貴重な情報となったものと思います。

最も多い方ではこの10ヶ月の間に10回の治療をコンスタントに受けて頂いております。

一旦この段階で、モニター様として参加いただいた8名のすべての方からアンケートをご提出いただきましたのでここに報告させていただきます。

【治療の改善度について】

・「改善した」と回答した人 7名

・「改善せず」と回答した人 1名

有効率 87.5%

【治療の満足度について】

・「やや満足」~「とても満足」と回答した方 6名

・「不満」「やや不満」と回答した方 2名

満足度 75%

実際のご記入頂いた8名の方のアンケート用紙

Twitterモニター様企画を実施した私の感想

今回の企画は多くの皆様にリアルタイムに見守られながらモニター様の治療を行って参りました。いわば逃げも隠れも出来ない真実の情報として、安心してご覧になって頂いた方も多いようで、多くの好意的なご意見を頂戴しました。

お忙しい中正直な感想およびお写真の公開を熱心に行って頂いたモニターの皆様にも、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

「同じ症状でお悩みの人のために正確な情報を発信していきたい」との思いで皆様にはご協力頂きました。

残念ながら今回は8名中1名の方から「効果を感じることができなかった」という感想を頂きました。3回という治療で終了してしまった部分も大きいとは思いますが、頂いたチャンスでしっかりと結果を実感頂けなかったことは事実としてとらえ、原因とこのような方への対応策について研究をすでに進めています。

フラクショナルレーザーやニードルRFなどのこれまでの定番とされてきたクレーター状ニキビ痕治療に比べて、大きく有効率や満足度を向上することができたことは間違いないと確信しています。しかしながら、率としては少ないながらも効果実感を得られないままに治療を断念してしまう方をまだゼロにはできておりません。期待にお応えできなかったことに本当に申し訳なく思っております。

ダーマペン4は治療開始以来、すべてのお客様に対して私が治療を実施してまいりましたので、その件数は3200件を超えました。世界一の治療件数ではないかと自分では思っておりますが、これほどまでの件数を実施してもなお、「もっと効果を高める方法に進化できないか」。そう思いながら日々治療を行っております。

Twitterに投稿して頂いたモニター様のビフォーアフター写真

※モニター様から、「自分がツイッターに投稿した写真があたかも自分のクリニックで治療したかのようにビフォーアフター写真として全く行ったこともないクリニックのHPに掲載されていた」という情報を頂きました。ダーマペン4による治療は施術技術が重要です。特にクレーター状ニキビ痕治療にはややアグレッシブな処置方法を含みますので、正しい処置方法を習得した医師による治療を推奨しております。