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院長コラム

ニキビ・ニキビ痕治療にフラクショナルレーザーを行ってはいけない理由2019.10.13

こんにちは。院長の橋本です。

2019年5月26日に全く新たな肌の再生プログラムの「ダーマペン4」についての講演を行いました。

全国から皮膚科および美容皮膚科の医師が180名以上もお集まりいただきまして、その理論と技術的な部分、そして施術中に併用することが推奨される各種薬剤とその使い方についてお話させていただきました。

講演以来、出席いただきました非常に多くの先生がこの素晴らしい治療をご導入いただきまして、施術方法などに関するご質問を数多くいただいております。日本人の方にもこの良い治療がより身近になる第一歩を踏み出すことができたことをとても嬉しく思います。

「ニキビ、ニキビ痕治療」最前線

近年ではニキビやニキビ痕が気になり皮膚科や美容皮膚科を受診すると、ほぼ間違いなく最も勧められる可能性が高いのは「フラクショナルレーザー」と呼ばれるレーザー治療です。

皮膚に細かな穴を等間隔で開けることでその一つ一つが再生し、肌質が向上するというものです。これを1か月に1回ほどのペースで繰り返して穴と穴の間への治療をさらに加えていくというコンセプトです。

このフラクショナルの理論が提唱される前は、CO2レーザーやエルビウムヤグレーザーなどでクレーター状の部分を手作業で削り取って再生させていましたので、それと比べれば大幅にダウンタイムが短くなる画期的なものでした。

そしていまだに、日本のニキビ、ニキビ痕治療は「フラクショナルレーザー花盛り」といった感じです。

本当にレーザーが必要なのか

講演会でもお話しましたように真皮層まで届く穴をあけるためには、レーザーである必要はないと思っています。

フラクショナルレーザーの場合、穴と穴の間隔をある程度広めにとる必要があります。レーザーは熱が生まれますのであまりにくっつきすぎると全体がヤケドのような反応となってしまい、赤みなどのダウンタイムが長引いてしまうためです。さらに、真皮までしっかりと深めの穴をあけようとするとどうしても表層の熱がこもってしまいますので、同様に長いダウンタイムに悩まされてしまうことになります。

つまり、フラクショナルレーザーでしっかりとした効果を実感するためには強めの照射で真皮まで届く深い穴と凝固層を形成する必要がありますが、同時に1週間近いダウンタイムに耐える必要があるというのがこのレーザーの大きな問題点なのです。そしてこのような強めの照射をしてしまうと、我々アジア人の皮膚は炎症後色素沈着という肌が黒ずむ反応のリスクが高まります。

国内のクリニックではこれらの副作用が出ない範囲内で照射をしているのが多いものと思います。1週間ほどお休みを取っていただいてしっかりとした強さで治療を継続できる人はほんの一握りにすぎません。

ダーマペン4は16本の針が皮膚に垂直に刺さり針穴を作成します。マイクロニードリングという手法ですが、その最高峰のデバイスがダーマペン4です。

そこにはフラクショナルレーザーのように熱は一切生まれません。そして針穴内部の細胞はレーザーのように焼かれていることはなく、細胞が生きています。非常に再生も早く、穴と穴の間隔を大きく取る必要もありません。超高密度に真皮まで届く針穴を非常に効率よく作成することが可能です。ほとんど隙間なく1度の治療で皮膚を強力に再生させることができます。

そして同時に皮膚の再生を強力に促すことができる様々な薬剤を生きた細胞の皮膚内部に入れ込みながら針穴の作成を行いますので、効果も非常にあがります。

下の写真はクレーター状のにきび痕と、ニキビに悩んでいた人の治療例です。施術は私が行っています。

たった一度の治療にもかかわらず、非常にキレイに落ち着いています。クレーター状のニキビ痕はなめらかになり、毛穴も全体的に引き締まりました。炎症を起こしていたニキビも落ち着いています。

フラクショナルレーザーを用いた場合にはこの変化を起こすまでには5回、場合によっては10回以上の照射が必要かも知れません。

この例で皮膚の再生を強力に促す新薬のアメリカFDA認可の「アムニオジェニックス」を針穴作成と同時に皮膚内部に入れ込んでおります。

アムニオジェニックス

羊膜絨毛膜と呼ばれる胎盤付属組織から得られる薬剤です。胎盤由来のプラセンタエキスよりも非常に豊富な各種成長因子を含むだけでなく、「stem cell magnet(ステムセルマグネット)」とも呼ばれる再生を促進する幹細胞を傷周辺に引き寄せるという特殊な作用が確認されています。

日本の厚生労働省にもこの製品を含有したシートタイプの製剤が承認申請中です。

ニキビ、ニキビ痕治療の決定版と呼べるダーマペン4+アムニオジェニックスは私が最もお勧めする治療です。

当日~場合によっては翌日の赤みが出る可能性はありますが、ご自身でお持ちのメイクは数時間後から可能です。針穴に入り込まない構造の直後からカバー可能なメディカルファンデーションもございますので、直後からのカバーも可能です。

ダーマペン4のニードリング技術はこれまでのものとは全く異なります。残念なことに正しい施術方法で行われずにトラブルとなる例も見かけるようになってきました。正確な技術を日本国内に正しく普及させるため、ダーマペンワールド本社より日本人で唯一のダーマペン4技術指導医の任命を受け活動しております。

ダーマペン4指導医は日本では私だけです

当院ではすべてのダーマペン4の治療を私が行っております。追加料金等はいただいておりません。