「新型機種のダーマペン4の日本発売を検討しているので協力してほしい」
ダーマペンの開発メーカーからそんなお話を頂いた2018年末、当時の日本には先代機種のダーマペン3の存在を知る人でさえもほんのごく一部という状態でした。
開発元のオーストラリア、Dermapenworld社に日本人では一人だけ招待をいただき、エンジニアから開発コンセプトを詳しく聞き、現地での様々なアレンジの仕方を見ることができ、必ず日本でも流行することになるとすぐに直感でイメージしたのが2019年初めのことでした。
日本での普及に向けての施術方法や使用薬剤などの日本人向けマニュアル作成のすべてを私が担当させていただき、2019年春に正式に日本国内でのダーマペン4の販売が開始されました。そして日本での販売開始後もダーマペン4指導医としてセミナーや講演活動を続けて参りました。
オーストラリアでは、現地の多くのクリニックを実際に見学させていただき、ダーマペン4の様々なアレンジされた施術を見ることができました。その中で、
「ダーマペン4の一定の普及をみて、その治療の素晴らしさを多くの方に実感していただいてから、第二弾として日本での取り扱いを始めるべきだ」
という私の独断的な判断で初期の日本への導入を見送っていた製剤があります。
ダーマペン3以前のマシンや、ダーマローラーのようなマイクロニードリングの領域は、一部の上級者の人だけが手を出す「野蛮な治療」というような位置づけさえ日本国内には当時はありました。ダーマペン4も日本では普及は難しいだろうと考える人も当時は多い中、「まずはこのダーマペン4という治療自体のすばらしさ」を普及させることを重視しての判断でした。
その薬剤が『UBER MD』です。これは下記のようなアグレッシブな処方内容となっており、クレーター状のニキビ痕などの症状が重度な部分に対してダーマペン4治療中に併用するものです。似た製剤で『ウーバーピール』『UBER PRO』というものがあり、こちらの方がよりライトなマンデル酸などが主体の全体用のピーリングですので混同しないようにしてください。
TCA、サリチル酸、フェノール、ピルビン酸、ビタミンA
特にTCAは35%とそれほど超高濃度というわけではありませんが、ある程度の濃度でしっかり入っています。微量のフェノールやサリチル酸などの添加のせいか、よりしっかりとした反応をする印象です。専用の「ウーバースティック」を使って気になる部分に正確に塗布していきますが、日本ならではの竹串でも構わないと思います。
私も2019年にオーストラリアに行った際に、自分の顔でダーマペン4のデモをしていただき、ウーバーMDを使用した経験があります。そして、いずれ上級者向けの併用薬剤としてご紹介を始めたいとその時には心に決めていました。
現在では想定以上にダーマペン4が日本国内で認知され、多くの方にそのすばらしさを実感していただいています。この今がUBER MDを日本でスタートするちょうど良いタイミングと判断し、メーカーと協議を始め、日本でも発売を開始することになりました。
塗布部分は直後から白く反応します(フロスティング)。その部位は1週間程度カサブタになりやすく、その後は剥がれた後に数週間の薄いピンク色の赤みが続く方がいらっしゃいます。そして一時的な色素沈着が数か月出現する場合もあります。通常のダーマペン4の治療よりもダウンタイム中はカサブタが生じる分はやや目立つ可能性がありますが、気になる部分ピンポイントで反応させますのでマスク等で隠れる部分だけ加えるなどの対応も可能です。
より高い効果を狙う新たな併用薬剤。これから日本での発売を開始しますので、多くのクリニック様で導入されてくるものと思いますが、あくまで最も重要なのは的確なニードリング技術であることは変わりませんのでご注意ください。
当院ではダーマペン4の治療を受けて頂いている方に対しましては、3300円(税込)のプラス料金でご希望の部位へのUBER MD塗布を仕上げに行います。
UBER MD を単独でご希望の場合には、気になる箇所(全顔) 27,500円(税込)で行います。